
学力・人間力向上のためのブログ
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2025/10/27
🌱心が動くとき、学びが始まる ― スプラウツの教室で見えてくる“気づき”の瞬間 ―
子どもが本当に学び始める瞬間って、どんな時だと思いますか?
それは、問題を解けた時でも、テストでいい点を取った時でもなく、
**「あ、わかった!」**と心が動いたその一瞬なのです。
スプラウツでは、そんな“心が動く瞬間”を何よりも大切にしています。
その瞬間、子どもの目の奥がパッと光るんです。
まるで、暗い部屋に灯りがともるように。
その光を見逃さないように、私たちは日々、子どもたちと向き合っています。
🔸知識は「入れる」ものではなく、「芽生える」もの
勉強というと、「教わる」「覚える」「解く」という動作が思い浮かびますよね。
でも、本来の学びは外から“入れる”ものではなく、
内側から“芽生える”ものです。
たとえば、数字が苦手だった子が、ある日、
「先生、これってこういうこと?」と自分から問いを発した瞬間。
それまで受け身だった学びが、主体的な学びに変わる瞬間です。
この変化が起きるとき、心の奥で“自分もできるかも”という小さな芽が出ます。
それが、やがて大きな木に育つ始まりになります。
🔸安心感が、学びのエンジンになる
人は不安の中では本気で学べません。
間違えたらどうしよう、笑われたらどうしよう――
そんな思いがあると、心は閉じてしまいます。
スプラウツの教室では、「間違えてもいい」「失敗してもいい」
という空気を大切にしています。
ある子は、算数のプリントで何度も同じところで間違えていました。
でも、その子が「もう一回やってみる」と笑って言ったとき、
私はそれが“成長”だと思いました。
安心の中でこそ、人は挑戦できる。
そして挑戦できる環境こそが、心を動かし、学びを始めさせるのです。
🔸「教える」よりも「気づきを導く」
スプラウツの指導では、できるだけ“正解”を先に教えません。
子どもが自分で考え、少し時間をかけてたどり着くことを大事にしています。
なぜなら、答えを聞いてわかることよりも、
自分で発見して気づくことの方が、何倍も深い学びになるからです。
ある生徒が言いました。
「先生、昨日のこと、夢で考えてたらわかった!」
彼の中で、思考が続いていたのです。
机の上だけが学びではない。
心の中でつながっていく経験が、真の理解につながります。
🔸“わかる”の先にある“好き”という感情
子どもたちの学びを見ていると、
「わかった!」のあとに必ず来るのが、「もっとやりたい!」という声です。
“わかる”という体験が、“好きになる”きっかけをつくるのです。
スプラウツでは、得意を見つけて伸ばす支援をしていますが、
その根っこには「心が動く体験」があります。
心が動くから、意欲が生まれ、意欲が続くから、力が伸びる。
この循環こそ、スプラウツが目指す“生きた学び”の姿です。
🔸大人ができる一番の支援とは
子どもに何かを教えるよりも、
「見守る」「信じる」「待つ」ことが、実は一番難しい。
でも、子どもが心を動かす瞬間を見守れる大人がいることは、
その子にとって大きな支えになります。
子どもがつまずいても、そこに寄り添い、
小さな成長を一緒に喜べる関係――。
スプラウツでは、そんな関係づくりを
家庭と教室の両方で築いていきたいと思っています。
🔸心の動きが、未来を変える
心が動くとき、子どもは世界を新しく見始めます。
それまで見えなかった景色が見え、聞こえなかった声が聞こえる。
その瞬間こそが、人生の転機なのです。
「学び」は、“心の動き”が生んだ小さな奇跡の連続です。
だから、スプラウツは今日も、
その奇跡の瞬間を見逃さないように、子どもたちと向き合っています。
🌱
by Dr. Kazushige.O
(一般社団法人 自在能力開発研究所/Sprouts フリースクール代表)
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