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2025/12/11
スプラウツ
**冬休み、家族の時間が増えるからこそ—— 不登校の子どもへ “新年度につながる声かけ” とは**

冬休みは、どのご家庭でも家族と過ごす時間が自然と長くなる季節です。
しかし不登校のお子さまを持つ保護者さまにとっては、
「どう接したらいいのだろう」
「この冬休みをどう過ごせば、来年が変わるだろう」
と、ふだん以上に悩みが深くなる時期でもあります。

今日は、スプラウツに通うご家庭の相談や、私たちが日々生徒と向き合う中で見えてきた、
“新年度へ向けて心が前に進む声かけ”
についてお話ししたいと思います。


◆1.「頑張らせる声かけ」よりも、“安心させる声かけ”を

不登校のお子さまは、“学校へ行けていない自分”に対して、言葉にしない罪悪感を抱えていることが少なくありません。
そのため、

「そろそろ行けるようにしないとね」
「みんなは頑張ってるよ」
「せっかくの冬休みなんだから」

という何気ない一言が、
お子さまの心の中では
“また責められた”
と受け取られてしまうことがあります。

新年度につながる第一歩は、
子どもが「自分は大丈夫だ」と感じられる安心感
を積み重ねることです。

そのためには、こんな言葉が効果的です。

  • 「今年はいろんなこと、よく頑張ってきたね」

  • 「冬休みは、ゆっくりしてもいい時期だよ」

  • 「あなたのペースで大丈夫だよ」

これらの言葉は、お子さまが身構えていた心を少しずつ緩め、
“変わる準備” の入り口 を作ります。


◆2.「未来の話」は小さく、抽象的に

保護者が不安を感じると、つい先のことに触れたくなります。

「来年は行けるようにしたいね」
「中学(高校)になったら困るよ」
「受験どうする?」

しかし、不登校の子どもにとって“未来の話”は、
多くの場合 プレッシャー になります。

新年度につながる声かけのポイントは、
“小さくて、ちょっと前向きになれる未来” を一緒に見ること。

たとえば、

  • 「来年、少しだけ楽しいことが増えるといいね」

  • 「新しい年は、今より少しだけ心が軽くなるといいね」

  • 「ひとつだけ、やってみたいことが見つかるといいね」

このくらいの抽象度がちょうど良く、
お子さまは“自分で考える余白”を持つことができます。


◆3.冬休みは「できたこと探し」を一緒にする絶好のタイミング

不登校のお子さまは、
“できなかったこと”にばかり意識が向きがちです。

しかし、冬休みのようにゆっくり過ごせる時期こそ、
小さな成功を一緒に見つける時間 にすることが大切です。

  • 朝いつもより少しだけ早く起きられた

  • 家の手伝いをしてくれた

  • 自分から話題を振ってくれた

  • ゲームや動画の時間を調整できた

  • 散歩に行けた

  • 笑顔が増えた

これらはすべて、“成長の芽” です。

「今日のこれ、すごく良かったね」
「昨日よりちょっとだけできたね」

と声をかけてあげることで、
お子さまは “自分は変われるかもしれない” という希望を持ち始めます。


◆4.保護者が「不安を言語化」してあげると、子どもは安心する

不登校のお子さまは、
自分の気持ちをうまく言葉にできないことが多いものです。

そこで保護者がやさしく代弁するように声をかけてあげると、
驚くほど心が軽くなることがあります。

  • 「学校のこと、考えるとちょっとしんどくなるよね」

  • 「行かなきゃいけないって思うほど、心が固まっちゃうよね」

  • 「無理しなくていいよ。あなたの気持ち、ちゃんとわかってるよ」

このように お子さまの感情を言語化し、受け止める ことが、
新年度に向けた心の回復にとても大きな力を持ちます。


◆5.冬休みは、「再スタートの準備期間」と考える

不登校の改善は、
「冬休み明けから頑張る」
というような一発逆転では起こりません。

むしろ、
冬休みの間にどれだけ心のエネルギーを貯められたか
が、1月・4月の行動に大きく影響します。

できるだけプレッシャーをかけず、
できるだけ小さな成功を積み重ね、
できるだけ気持ちに寄り添う。

それだけで、年明けの表情は本当に変わります。


◆6.スプラウツは「新年度の準備」をお子さまと一緒にサポートします

不登校のお子さまが動き出すには、
家庭だけで抱え込まず、
“第三者の関わり” がとても大きな助けになります。

スプラウツでは、
子どもたちの心の状態を見ながら、
無理のないペースで一歩ずつ進める学びの場を提供しています。

  • ゆっくり来られる環境

  • 自分のペースで学べるカリキュラム

  • 人との距離が近すぎない安心できる空間

  • “できたこと” を丁寧に積み重ねるサポート

冬休み明けから、
そして新年度から、
お子さまの行動が少しでも軽くなるように——
私たちも全力で寄り添います。

どうかご家庭だけで抱え込まず、
いつでもご相談ください。


Dr.Kazushige.O

一般社団法人 自在能力開発研究所 代表理事/ 聡生館&Sprouts フリースクール代表

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