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2025/11/19
聡生館
基礎づくり(7〜15歳)──“凡人”がいちばん伸びる黄金期の育ち方

子どもの学力の伸び方には「波」があります。
その中でも、もっとも伸びる可能性が大きい時期——
それが 7〜15歳の「基礎づくり期」 です。

この時期は、小学生高学年から中学生へと続く、
「学びの土台」を固めるもっとも重要な年代です。

そして私は、30年以上教育に携わる中で
「凡人が劇的に伸びるのはこの時期だ」
という確信を持つようになりました。

この記事では、
なぜ7〜15歳が“黄金期”なのか、
どんな育ち方をすると伸びるのか、
どのような学び方が後の大学受験や将来の専門性につながるのか

そのポイントを、脳科学と学習工学の視点からわかりやすく解説します。

どうか、お子さんの現在地と未来を照らし合わせながら読んでみてください。


■1|7〜15歳の脳は「伸びる準備」が整う

脳の発達には「段階」があります。
0〜6歳は“地盤づくり”の時期で、たくさんの神経回路がつくられます。
一方、7〜15歳はそこからさらに進んで、脳が 選び、強化し、整理するフェーズ に入ります。

●必要な思考回路が強化される

●不要な回路が刈り込まれて効率が上がる

●抽象的な考えができるようになる

●論理的思考の土台が育つ

脳科学ではこの時期を
「シナプスの刈り込み期」
と呼び、思考力を培う最適の年代と言われています。

実際、聡生館に通う生徒でも、
この年代に正しい学び方を身につけた子は、
その後とてもスムーズに学力が伸びていきます。

逆に、
この時期に基礎が弱いまま “量の勉強” に入ってしまうと成果が出にくい。

ここが重要なポイントです。


■2|「頭がいい子」と「伸びる子」は違う

才能ではなく「思考の構造」が学力を決める

私はこれまで、東大生や難関大学の理系生を数多く指導してきました。
また、東京大学大学院で研究活動や留学生の指導をしていた経験から
“頭の良さ”には明確な構造がある
という事実に気づきました。

それは、処理速度ではなく
「考え方の型」を持っているかどうか
で決まるということです。

東大生たちに共通する3つの特徴があります。


言語化が速い

理解した瞬間に、自分の言葉でまとめられる。
これは「分かったつもり」を避ける力です。


抽象化と具体化の往復ができる

・まず原理をつかむ(抽象化)
・それを問題に当てはめる(具体化)

これが自在に行き来できると、応用力が大きく伸びます。


反復の“質”が高い

ただ問題を解くだけでなく、

  • どこで間違えたか

  • なぜそう考えたのか

  • どの知識が不足していたのか

を分析しながら進む。


驚くべきことに——
この3つはすべて、7〜15歳の学び方で鍛えられます。

つまり、
才能より「どう学ぶか」が学力を決めるのです。


■3|では、どうしたら伸びるのか?

最も効果が出る「基礎づくりの4本柱」

聡生館で多くの生徒を見てきた経験から、
7〜15歳の学びで最も大きな差を生む要素は、次の4つです。


① 国語力(言葉の力)

国語は単なる“教科”ではなく
すべての学びのベース(OS) にあたります。

  • 語彙

  • 文脈理解

  • 図式化

  • 要点の抽出

  • 論理の流れ

これらが育つことで、
数学・理科・社会・英語——
すべての教科が伸びやすくなります。

国語力は「考える力そのもの」と言っても過言ではありません。


② 数学的思考(構造理解)

数学を得意にするうえで重要なのは
「計算力」よりも
“構造を読む力” です。

  • なぜその公式が成り立つのか

  • 図形が何を表しているのか

  • 問題文の裏にあるルールは何か

こうした“構造理解”がある子は、
高校数学でもそのまま伸びていきます。


③ 英語の音声基盤(聞く・話す)

英語はまず 耳から学ぶ言語 です。

読む・書くばかりでは伸びません。
音声を先に育てると、中学〜高校で大きく伸びます。

  • 正しい発音に触れる

  • 音声と意味を結びつける

  • 英語のリズムに慣れる

これだけで、
英文法の理解スピードも上がります。


④ 誤答分析(ミスを“宝”にする力)

伸びる生徒が必ず持っているのが
“ミスから学ぶ姿勢” です。

  • どこでつまずいた?

  • 何を勘違いした?

  • 何が抜けていた?

この3つを分析できる子は、
勉強量が少なくても成績が伸びます。

逆に、
「ミス=悪いこと」だと思ってしまうと
学力は止まってしまいます。


■4|AI時代の学び方

AIは「答えの機械」ではなく「思考の相棒」

これからの学びでは、
AIをどう使いこなすかが大きく伸び方を変えます。

AIは

  • 文章の整理

  • 誤答分析の補助

  • 別視点からの解説

  • 例示と抽象化の比較

  • 思考の言語化

をサポートしてくれる“第二の脳”です。

AIを適切に使える子は、
学習効率が大人の3倍以上になる可能性があります。

聡生館でも、正しいAI活用を
「今後の学びの軸」として重視し始めています。


■5|家庭でできる「基礎づくりのコツ」

難しいことは必要ありません。

  • その日の学びを言葉にさせる

  • 小さな成功体験を積ませる

  • 生活リズムを整える

  • 読書・会話・対話を増やす

  • ミスを叱らず、分析できるように導く

この5つだけでも
子どもの伸び方は驚くほど変わります。


■6|まとめ:基礎が整った子は高校で“大きく伸びる”

7〜15歳は、
人生の学びの中で最も「伸びる条件」が揃った時期 です。

ここで、

  • 言語化

  • 構造理解

  • 誤答分析

  • 音声基盤

  • 思考の設計図

  • 自己制御

  • AI活用

これらが整うと、
高校以降の伸び方が“別人のように”変わります。

逆に、この時期を
「テストの点だけで一喜一憂」して過ごしてしまうと
大きな伸びのチャンスを逃してしまいます。

基礎づくりは、
決して「早くやるほど偉い」のではありません。

丁寧に積み上げるほど、未来を強くする。

それが、
7〜15歳という“黄金期”の本当の意味なのです。


 by  Dr.Kazushige. O

     一般社団法人自在能力開発研究所・聡生館 代表

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