
学校に行けなくなった子どもたちと向き合っていると、
多くの場合、学力以前のところで心が止まっていることを感じます。
「勉強が遅れてしまうのが不安」
「何から始めればいいのか分からない」
「また失敗したらどうしよう」
不登校の子どもにとって、勉強は
前に進むための道具ではなく、
自分を責める材料になってしまっていることも少なくありません。
スプラウツでは、こうした状態にある子どもたちに対して、
「無理に勉強を再開させること」よりも、
学びとの関係を結び直すことを大切にしています。
その一つの方法として、私たちが勧めているのが
自学ノートです。
自学ノートは「勉強をさせる道具」ではありません
ここでいう自学ノートは、
いわゆる「自主学習ノート」とは少し違います。
・毎日決まった量を書かなくてもいい
・正解を出すことが目的ではない
・誰かに見せるためのノートでもない
自学ノートは、
「自分の頭が、今どこで止まっているか」を確かめるためのノートです。
不登校の子どもたちは、
「分からない」という感覚を、長い間ひとりで抱え込んでいます。
その状態で
「さあ、今日から勉強をしよう」
と言われても、動けなくて当然です。
まずは「1問」「1行」からでいい
スプラウツで自学ノートを始めるとき、
私たちは必ずこう伝えます。
「今日は、1問だけでいいよ」
「書けなかったら、考えたことを1行だけでもいい」
ノートが白紙でも、失敗ではありません。
ノートを開いた時点で、もう一歩進んでいます。
不登校の回復において大切なのは、
できた量ではなく、
動けたという感覚です。
自学ノートが回復のきっかけになる理由
自学ノートを続けている子どもたちには、
少しずつ変化が見られます。
・「分からない」を言葉にできるようになる
・間違えることへの恐怖が小さくなる
・自分のペースを守れるようになる
これは、学力の変化というより、
自己否定が和らいでいく過程です。
「できない自分」ではなく、
「考えている自分」に気づけるようになる。
それが、不登校からの学び直しにおいて、
とても大きな意味を持ちます。
大人にできる、たった一つの関わり方
自学ノートを見たとき、
大人がやってしまいがちなことがあります。
・間違いを指摘する
・量の少なさを心配する
・先の学年を意識しすぎる
スプラウツでは、
直すことより、認めることを大切にしています。
「ここまで考えたんだね」
「今日はノートを開けたね」
それだけで十分です。
子どもは、評価されると止まります。
でも、受け止められると、少しずつ動き出します。
最後に ―― 学校に行けない時間は、無駄ではありません
不登校の時間は、
決して「止まっている時間」ではありません。
自分を守り、立て直すための時間です。
自学ノートは、
その時間を「回復の時間」に変えるための
とても静かで、確かな方法です。
スプラウツでは、
一人ひとりの状態に合わせて、
学びの再スタートを一緒に考えています。
焦らず、比べず、
その子のペースで。
🌱
by Dr.Kazushige.O
(一般社団法人 自在能力開発研究所 代表理事/聡生館&Sprouts フリースクール代表)
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